2016.08.10 公開
家づくりで失敗しない「我が家のルール」の決め方3つのステップ
もし、家を建てるなら、「今より快適で、幸せな生活をしたい」と誰もが思いますよね。
では、「今より快適で、幸せな生活ができる家」とは、具体的にはどのような家なのでしょうか。そう問われると、パッと答えられませんよね。
けれども、ご家族の中で「今より快適で、幸せな生活ができる家」の内容が共有できず、意見がバラバラのまま進めてしまうと、せっかくの家づくりが失敗に終わってしまうかもしれません。
そこで、「今より快適で、幸せな生活ができる家」を具体的にし、家族の想いを一つにまとめた、家づくり「我が家のルール」を作ってみましょう。その方法についてご紹介します。
家づくりの「理想像」から入ると失敗する
想いを形にするとき、一般的には「こうだったらいいな(理想像)」を考えることが多いですよね。
家族で理想像を出し合うと、「あれもほしい、これもほしい」のようにいろんな意見が出て、対立しがちです。
また、多くの人にとって家づくりは初めての経験です。「理想的な家」と言われても、その具体像は、テレビCMで見るような「天井まで吹き抜けの家」や「らせん階段の家」のような、「おしゃれさ」だったりするものです。しかし、「おしゃれさ」は、日常生活の快適さとは異なる場合も多いものです。
そこで、理想像の前に「今の家で感じている不満」から洗い出しましょう。
新しく家を建てるということは、今の家に何かしらの不満を抱いているはず。不満とは、「本当ならこういうのが理想なのに……」という、理想像の裏返しです。不満を洗い出すことで、理想像がはっきりしてきます。
そこで、家づくりで大切な「我が家のルール」を作る3つのステップをご紹介しましょう。
- 今の家で感じている不満を洗い出す
- 家を建てる理由を考える
- 理想的な家の条件をリストアップする
です。
「我が家のルール」作り3つのステップ
ステップ1:今の家で感じている不満を洗い出そう!
ステップ1は、「今の家で感じている不満を洗い出す」です。不満をよく洗い出すことによって、「新しい家では何が大切なのか」が見えてきます。
さらに、優先順位もつけましょう。コスト面で問題になったときなど、「これだけは!」を押さえておくことで、必要か否かの判断に役立ちます。
例
- 冬がとにかく寒い
- 収納が少なくて散らかり気味
- 狭くて子供が遊べない
- 冬、雪のやり場がない
- ・・・
ステップ2:家を建てる理由を考えよう!
ステップ2は、「家を建てる理由を考える」です。家を建てるということは、何かしらの理由(目的)があるはずです。「家を建てることによって、何を得たいのか?(何が得られるのか?)」を考えましょう。
たとえば、ステップ1で、「子どもが成長して部屋が手狭になった」「湿気が多い」などの不満があったら、「それらが解決したらどうなるか」を考えてみましょう。「子どもがのびのび遊べる」「日当たりが良くなる」「洗濯物がよく乾いて、家事が楽になる」なと、いろんな目的が見えてきます。今に加えて、10年後、20年後、30年後ぐらい先まで考えてみるといいでしょう。
例
- 冬、家中が暖かくて快適
- 必要なものと不要なものが分けられ、部屋がいつも片付いている
- 子供部屋が一人一部屋あり、プライバシーが守られている
- 朝の除雪が容易で、サッと出勤できる
- 10年後、子供が大学に入学した後、部屋は父が使い自由な時間を過ごしている
- ・・・
ステップ3:理想的な家の条件をリストアップしよう!
ステップ3は、「理想的な家の条件をリストアップする」です。ステップ1と2で、今の家の不満や家を建てる目的が明確になっているので、「今はこれが問題だから、新しい家では○○が必要」のように、理想的な家の条件がリストアップしやすくなっているはずです。
不満を解決するために必要な要素を考えましょう。さらに、理想的な未来の生活を考えてみましょう。そして、優先順位をつけましょう。
例
- 高気密高断熱
- できるだけ多い収納。床下やウォークインクローゼットなど
- 部屋の数は4つ以上。子供がいなくなったあとは間仕切りを外して有効なスペースに
- 高床式にして、車の駐車場にする
- ・・・
まずは「これだけは譲れないこと」を押さえよう
理想像から考えると、「あれもこれも」になってしまいがちですが、最初に、「今の家で感じている不満」を洗い出すことで、「これだけは譲れないこと」がはっきりします。
それは、新しい家づくりにとってとても大切な「我が家のルール」です。家づくりで失敗しないためにも、家族全員でしっかりと話し合ってみてください。
雪国妙高高原で70年余、家づくりに携わってきました。それぞれの家族で「理想の家」は違います。私たちは一つひとつの家族に合った「理想の家」づくりに携わらせていただきたいと思っています。
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