2016.08.08 公開
【雪国の新築】土地の選び方5つのポイント
当たり前の話ですが、家を新築するためには土地も必要です。しかし、多くの人にとって、土地の購入は人生初めての経験。分からないことも多いですよね。
たとえば、「土地は自分たちで探してから、建築会社を選んだほうがいいのか、それとも、先に建築会社を選んでから、土地を探した方がいいのか」「選ぶとしたら、どのような点に注意したらいいのか」など、疑問点は多いのではないでしょうか。
ましてや、雪国では雪のことも考えなければなりません。
そこで、この記事では、地方の雪国における事情を中心に、新築住宅の土地の選び方についてみていきます。
土地選びの前に知っておきたい「お金のこと」
土地選びの前に、お金に関する重要なお話があるので、簡単に紹介させてください。
もし、住宅ローンを組んで土地や家を購入される計画の場合、購入時期によってお金の負担に影響が出る場合がありますので注意が必要です。
土地取得から2年以内に家を建てれば住宅ローン控除が受けられますが、2年を過ぎると受けられなくなります。また、固定資産税は家屋がある土地よりも、家屋ない土地のほうが高いです。その分、出費が増えます。
土地を選ぶ場合は、「とりあえず土地だけを」と考えるよりも、「土地と家はセット」として考えておいたほうが賢明です。
新築の場合、土地選びが先?建築会社選びが先?
では、土地選びと建築会社選びはどのように進めたらいいのでしょうか。
土地選びからはじめる場合、不動産会社で土地を選ぶことになります。しかし、家を建てるには、水道やガスの引き回しや地盤の状態も重要です。理想的な家を建てるためには「土地だけ」ではなかなか判断がつきません。そこで、特定の建築会社は決まっていなくても、候補となる建築会社を数社に絞って、相談しながら進めるといいでしょう。
逆に、建築会社を先に選ぶ場合は、土地探しからサポートしてくれる会社も多くあります。家を建てる立場からのアドバイスを受けながら、土地を選ぶことができます。
丸山工務店では、不動産会社とタイアップし、お客様のご要望にあった最適な土地選びからサポートしています。
雪国で新築住宅を建てる土地の選び方3つのポイント
では、土地を選ぶ際、どのような点がポイントになるのでしょうか。地方の雪国における事情を中心に、みていきましょう。
地盤
地方の分譲住宅地では、「元が田んぼだった」など、地盤が弱いところが住宅地になるところも少なくありません。もちろん、土地改良はされているでしょうが、不動産会社に「どのような対策がされているのか」を確認してみましょう。
水道やガスの引き込み状態
家を建てるためには、水道やガス、電気など、インフラの引き込み状態を確認しましょう。
たとえば、土地が広ければ、「静かなほうがいいから、道路と家の間に距離を設ける」こともできますが、インフラの引き込み状況によっては、建築コストが高くなります。
周辺環境
首都圏や中心市街地では、駅や病院、スーパーまでの距離など、生活のための周辺環境も気にしたいところです。
一方、地方では車で移動することも多いです。車で移動すれば、周辺環境はさほど気にならない場合も多いです。それよりも、「静かな環境」を大切にする方もいます。
周辺環境は「ライフスタイル」や「住まいに求める価値観」によって変わる部分です。「家を建てる上で、何が大切なのか」を事前に決めておくといいでしょう。家づくりで失敗しない「我が家のルール」の決め方3つのステップも参考にしてください。
方角
雪国の場合は、家の方角も気にしたいポイントです。
たとえば、一般的な家は道路の方向が玄関の方角になりますが、北向きに玄関があると、吹雪の際に雪が吹き込む恐れがあります(設計で雪の吹き込みはカバーできます)。
また、屋根を自然落雪型にする場合、屋根を南向きにすると太陽の熱で雪が溶けやすくなり、屋根の雪が落ちやすくなります。屋根を南向きにできればベストです。自然落雪については、雪国新潟で家を建てるなら絶対見逃せない二つのポイントも併せてご覧ください。
参考までに、一昔前の家づくりでは、北東を「表鬼門」、南西を「裏鬼門」と言い、トイレやお風呂、洗面、キッチン、玄関などを配置するのはよくないといわれていました。その理由は……
- 北東は寒気や湿気が多い方角。北東にお風呂やトイレがあると、服を脱いだ際に体に大きな負担となる。
- 南西は西日が強い方角で、特に夏場は気温が高くなる。冷蔵庫がない時代、キッチンが南西にあると食べ物が腐りやすかった
- 北や南から吹く強い風が強い。薪で調理をしていた当時は火事の原因になった。
このような「生活の知恵」から、表鬼門、裏鬼門がありました。
一方、近年は生活環境が変わったため、風水的なこだわりがなければ、それほど表鬼門、裏鬼門を気にする必要はなくなってきています。
雪と排雪スペース
雪国では積もった雪を排雪する必要があります。排雪スペースが十分あるか確認しましょう。
特に、雪が多い地方では除雪機で除雪を行いますので、雪を飛ばせる十分なスペースや、隣家とのスペースを確保しておく必要があります。また、屋根を自然落雪型にする場合、屋根の下に十分なスペースと、排雪するスペースが必要です。
土地は建築会社と一緒に検討するのがベスト
地方の雪国における事情を中心に、新築住宅の土地の選び方についてみてきました。
土地と家は切っても切れない関係です。そのため、「土地は土地」「家は家」と分けて考えるよりも、最初からセットで考えておくのがいいでしょう。
特に、雪国のような環境が厳しい地域では、土地によって家づくりが決まってくるところもあります。土地選びは建築会社と一緒に検討するのがベストです。
雪国妙高高原で70年余、家づくりに携わってきました。それぞれの家族で「理想の家」は違います。私たちは一つひとつの家族に合った「理想の家」づくりに携わらせていただきたいと思っています。
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