2016.08.24 公開
FPの家とは?写真で分かるFP工法5つの特徴
これから家を建てる人にとって、「どのような工法で家を建てるか?」は気になるところです。せっかく家を建てるのですから、できれば、温度がいつも快適で、長く住める家に住みたいですよね。
テレビではいろんなハウスメーカーが、いろんな工法を紹介しています。中には、専門的な用語も出てきます。けれども、難しい用語や横文字に「よく分からない」のが正直なところではないでしょうか。
そこで、私ども丸山工務店で扱っている「FPの家」の工法や構造について解説します。難しい用語や専門的な知識がなくても直観的に「なるほどね」と分かるように、写真を使ってみていきましょう。
なお、FP工法のメリット、デメリットについては【FPの家】気になるFP工法9つのメリットと3つのデメリットにまとめています。併せてご覧ください。
FPの家とは?
そもそも、FPの家とは、どのような工法を用いた、どのような家なのでしょうか。
FPの家を一言でいえば、「断熱性能と強度が非常に優れた、高気密・高断熱の家」です。FPの家は、屋根や壁、床に「FPパネル」という、独自に開発した建材を使っています。
「断熱性能と強度が優れていると、何がいいのか」……FP工法を写真とともに詳しくみていきましょう。
写真で分かるFP工法5つの特徴
強度が高い―耐震性能に優れている
FPパネルは、木の枠の中に「発砲ウレタン」という材料がすき間なく詰め込まれています。
圧力をかけて充てんしているためパネル全体に強度があります。地震のような振動や、縦や横からかかる力にもパネル全体で受け止めるため、耐震性能に優れています。
一方、一般住宅は、木の枠の中に「グラスウール」と呼ばれる綿のような材料が断熱のために入っています。グラスウール自体に強度はありません。
火災に強い―すき間がないから燃えづらい
火が燃えるためには、空気(酸素)が必要ですが、FPパネルはすき間がないため、空気が入り込む余地がありません。そのため、火災が発生しても燃えにくい建材です。
一方、グラスウールは空気を含んでいます。その分、火を燃えにくくする効果は期待できません。
火災と家の関係については、「火災に強い家」2つの条件―万が一のときのためにも併せてご覧ください。
断熱性能が高い―冬は涼しく、夏は暖かい
先の写真にもみられるように、FPパネルとグラスウールでは断熱材の厚さと密度に圧倒的な違いがあります。そのため、冬は涼しく、夏は暖かい特徴があります。
また、気密性を保持するために、FPパネルと木材の間や、水道のパイプなど、すき間というすき間はすべて無くします。
サッシにも断熱性能がいい多層のガラスを使います。
空気がキレイ―優れた換気システム
空気の入れ替えは、24時間稼働する換気システムを使っています。家全体の空気を計画的に入れ替えるため、一年中空気がきれいです。
劣化しない―水を含まない断熱材
FPパネルの断熱材は水を含みません。そのため、結露が発生せず、材料の劣化がありません。また、カビも発生しません。
一方、グラスウールは水を含みます。壁と壁の間に結露が発生した場合、グラスウールが水分を含んで湿気っぽくなり、カビが発生する原因になります。
ちなみに、左奥の四角い、水に浮いているものがFPパネルに入っている発泡ウレタン(圧力を加えたもの)、左前と中心に浮かんでいるのが圧力をかける前の発泡ウレタン、右下に沈んでいるのがグラスウールです。
結露が家に与える影響については、家の寿命と健康に影響大―結露対策の重要性と雪国の高気密高断熱住宅も併せてご覧ください。
FP工法の構造を知るには「構造見学会」に行こう!
FPの家とはどのような構造なのかを、写真でご紹介しました。
家の性能は、このような「基本構造」で決まります。家の外壁や室内はリフォームできれいにできますが、家の根幹でもある基本構造はリフォームできません。そのため、家の一生に渡って住みやすさに影響を与えます。
生涯に渡って快適な暮らしを送るためにも、家を新築されるときには「どのような工法で家を建てるか」をよく検討する必要があります。
ハウスメーカーや工務店では、構造見学会を開催しています。家の基本構造は、家を建てているときでないと見る機会がありません。構造見学会に参加すると、家の基本性能の重要性が実感できます。丸山工務店の構造見学会は、こちらよりご確認いただけます。
雪国妙高高原で70年余、家づくりに携わってきました。それぞれの家族で「理想の家」は違います。私たちは一つひとつの家族に合った「理想の家」づくりに携わらせていただきたいと思っています。
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